「わふ!」
「おぉ、そうかそうか!やべぇ、めっちゃ可愛いなお前!」
夏樹君がベリーを抱き上げて撫でくり回すと、ベリーも嬉しそうに夏樹君の頬を舐めていた。
「夏樹君のお隣にいるのは、ルディー?」
静かにお座りをしているゴールデンレトリバーを見て、私もうずうずしながら夏樹君に尋ねる。
「おう」
「確か、男の子なんだよね!こんにちは、ルディー」
目線を合わせるようにルディーの前でしゃがめば、ルディーは私の手をペロペロと舐め始める。
「私は、冬菜です」
自己紹介をすると、ルディーは私の目を見つめ返す。
この子、すごく頭の良さそうな目をしている。
今も、私の話を聞いてくれてるみたいだった。