【完】恋のおまじないNo.2

それに今日は一緒に帰る気分じゃない、そういうのもあるかもね。



残念……。



ひとりで帰っていると、後ろからあたしを呼ぶ声が聞こえてきた。



「一緒に帰ろー!」



桃ちゃんだ!



そしてその隣には紫藤くんがいる。



「カズマは?今日はゆめちゃんと帰るはずだよな」



「紫藤くん知ってたの?」



「ああ、カズマが今朝そう言ってたからな」



「そうなんだ……てことは、一応一緒に帰る気だったってことだよね。よかったぁ」




安心してると、紫藤くんが苦笑している。



「断わられたから?まさかショック受けてるとか」



「そうだよー、一緒に帰るの楽しみにしてたのに」



「カズマに任せたらいい参考書選んでくれそうだからな」



「それだけじゃないよ……」



からかうように言うから、思わず訂正してしまう。



意外な反応だったのか、紫藤くんが驚いている。



「ま、まさか……そろそろ、ふたりくっついちゃう!?ゆめちゃんも遂に恋に目覚めたか」



「もうっ。ゆめちゃんをからかったらだめだよ」



すかさず桃ちゃんがフォローを入れるも、紫藤くんは止まらない。



「カズマ、呼び出そうか?今日は誰に誘われても断ってたし……あいつも楽しみにしてたはずなんだよな。顔には全く出さないけどな!」



「ふふっ、カズマらしいね」



誘われても、断ってたんだ。



いつだっていい、参考書を選ぶだけの用事のために……。