「やめろよ。嫌がってる」




「別にええやん。俺の幼なじみや」




女の子はふんわりとなんて言ってたのに、新羽くんは桃ちゃんには厳しいんだね。



それはカズマも同感だったみたい。



「桃ちゃんにはキツくあたるんだな」



「兄弟みたいなもんや、お前の独占欲とは違う」



「なに?」



あああ、また一触即発…険悪なムード!



「かっ、帰ろう!新羽くん頑張ってね。また明日~」



あたしは急いで新羽くんから引き離すようにカズマの腕を取って歩き始めた。



桃ちゃんは途中までついてきていたけど、用事があるとまた教室の方へと戻って行った。



「あいつ…ムカつくな」



帰り際、ボソッとカズマが呟く。



それは、新羽くんのことだよね。



「カズマとは合わなそうだね…」



「ゆめとは?」



え…。



そんな質問されると困るよ。