「ただ、友達でいいなら…彼女ができてもいいんだよね。それが嫌なら、告白するしかないよ」



「ええっ…」



究極の選択を迫ってしまった?



思いつめた表情のまま、桃ちゃんは自分の席へと戻って行った。



言いすぎたのかな…。



桃ちゃんが決めることだけど、選択を迫る必要はなかったのか。



偉そうに言っちゃったかも…。



後で謝ろう。



カズマに対する気持ちの答えを早く出さなきゃ…っていう焦りがあたしの中にあるのかな。



自分のことなのに、桃ちゃんに投影してしまったのかも。




急かしても仕方のないことなのにね…。




バカだな、あたし。



カズマだって、ゆっくり考えていいって言ってた。



桃ちゃんには桃ちゃんのペースがあって、卒業まで紫藤くんと今と同じ感じでも満足だったりするのかも。



そうだよね、付き合うことにピンとこないあたしが言っても説得力ないか。