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気が付くと教室に戻っている。
隣の席の転校生、四十川くんは今日入れてもらった男子グループの小坂くんとなにかを楽しそうに話している。
わたしは四十川くんの隣でその様子をただ、見つめる。
すると、わたしの後ろから筋肉を鍛えたような硬い男子の腕がわたしの首にかかる。
「アイミンちゃん、こっちの世界に戻ってこられました。」
声をたどり、わたしの後ろをそっと見ようと目を動かすとわたしの首に腕を掛けているのは難波くんだった。
「へ?」
そんな男子に囲まれているような輪の中でわたしは間の抜けたような声を出してしまう。
「アイミンって面白いよなって話。オレらのグループにいるときはすごく笑っているのに、このクラスのメンバーに混ざっちまえば何かが解けたようにどこか意識を飛ばしちまう。」
野沢くんの言っている言葉はその通りかもしれない。
「それより腹減ったー。購買行こうぜ。」
四十川くんと話していた小坂くんがグループのみんなにそう声を掛ける。
「それもそうだな。行こうぜ。」
難波くんのその声でわたしに集められていた四十川くんの入った男子グループの人たちの視線がわたしから外れた。



