あの日から、ずっと……

 あちらこちらに、台風の足跡を残し、草木の水滴が明るい陽射しににキラキラと輝いている。


 泰知の家の廊下の窓を開けると、気持ちの良い風が頬に当たる……


 アイスの棒を差し出した泰知が、ストンと腰を下ろした。

 私も、泰知の横に座り、アイスを口に運んだ…… 

 冷たいソーダ―味が、なんだか懐かしい気持ちを呼び戻す……


「後で、公園行ってみようか?」

 泰知が、庭のキラキラ光る緑の葉を見ながら言った。


「うん」




 私は、家に戻りシャワーと着替えを済ませ、泰知の待つ公園へと向かった……


「泰知……」


「おお、芽衣!」


 公園の、もうそれほど高く感じなくなった鉄棒の上に、腰を掛けていた泰知が、ストンと飛び降りた……


 私の胸の中がキュンと音を立てた……


 今なら分かる……


 この胸の音の意味が……


 私は走り寄り、そのまま泰知の首に手を回し抱きついた……



「好き…… ずっと…… ずっと……」



 泰知の腕が、強く私を抱きしめた……


   「完」