彼と私の優先順位

亜衣は微笑んで、話を続けた。

「……多分、慧もそうだったんじゃない?
私は奏と違って、慧から直接別れた日のことを聞いた訳じゃないし、その時の気持ちを聞いた訳じゃないけど。
……ずっと結奈を想っていたんじゃない?
だから、誰とも付き合わなかったんじゃないかな。
これは内緒だけど……奏が以前話していたことがあるの。
慧は酔ったり、落ち込んだりすると結奈に会いたいってよく言ってたって。
それってまだ結奈に気持ちがあるってことじゃない?」

「……亜衣……」



亜衣が話してくれた内容に。

今日の慧が重なって、私の胸が詰まる。

「私は結奈に幸せになってもらいたいの。
だから強制するつもりはないけれど……」



口ごもる亜衣の言葉を遮って、口を開く。

「……今日慧に告白されたの」

「……えっ?
ええっ‼」

再び亜衣が目を見開いて大声で叫ぶ。

「ち、ちょっと、亜衣っ!
シーッ」

「ご、ごめん、ビックリした……」

胸を手で押さえながら頬を上気させる亜衣。