彼と私の優先順位

言い切って、慧はゆっくりと唇を重ねる。

慧の唇はとても優しくて、温かい。


「これから先、俺以外の男を見ないで。
俺以外の男に触れないで。
俺以外の男と話さないで
俺の腕の中から出ないで」



色気を含んだ真剣な瞳で。

私の唇と数センチの距離でそんなことを言う慧に。

目が逸らせなくて。

呼吸が苦しい。

心臓が壊れそうなくらいに暴れだす。



「……って、本気で毎日思うくらい俺は結奈が好きなんだけど。
隣の席に座ったあの日から」


クスクス笑いながら、唇を啄むようにキスを繰り返す慧に。

頬の熱さを隠しきれない。

何度も繰り返される長いキスの合間に、慧は尋ねる。



「……知ってた?」

伏し目がちの瞳も、少しだけ離された唇から感じる吐息も。

私の身体を痺れさせる。



「……し、知らな……」

クスッと再び笑って慧はまたキスを繰り返す。



「結奈に一目惚れしたんだ」

その言葉が私の胸に真っ直ぐ飛び込んできて。

思わず私は目を見開く。



「……だから俺が結奈を嫌いになるなんて絶対にあり得ない。
結奈に付き合って、なんて言われなくても俺は結奈を手離すつもりは全然ないし。
……俺の、俺だけのものでいてほしいってずっと願ってきたから。
俺の本気は重いよ?」