彼と私の優先順位

どうしたって慧を嫌いになんて、なれないのに。

私は、慧の気持ちを、本心を理解していなかった。



私の態度に、言葉に。

慧はどれだけ傷ついただろう。

ここで別れたあの日も。

慧は未熟な私の気持ちを、恨み言ひとつ言わずにのみこんでくれた。




再会する日まで。

私をずっと諦めずにいてくれた。

私はただ立ち止まって、時が流れていくのを見つめるしかできなかったのに。




慧のおかげで私はまたこうして、慧に会えた。

「慧、私、やっぱりどうしても慧が好きだよ」



慧の綺麗な瞳を見つめて伝える。

いつもの慧の瞳の中に自分が映っていることが嬉しくて。

ただそれだけで嬉しくて。



私を諦めないでいてくれた慧に。

真っ直ぐな気持ちを伝えたい。



遠慮とか、アレコレ考えずに。

きちんと自分自身で一歩を踏み出したい。

いつだって私を一番に考えてくれていた慧の気持ちに、私は今やっと気付いたのだから。