彼と私の優先順位

けれど実際は、そうではなく。

私は何も変われずに。

慧に肝心なことを伝えることができていなかった。



どんな些細なことも話してほしいと願ったこと。

一人で何でも決めずに、向き合ってほしいと思っていたこと。



私は慧が思っているほど物分りがいいわけでも、我慢強いわけでもないし。

大人で冷静ではない。



本当の私はワガママで心が狭くて。

小さなことに不安になって嫉妬して泣いてしまう、そんな人間だ。




元々の私をきっと慧は勘違いしていたのだと思う。

慧の望む私でなかったことに、慧は失望した筈で。

……それを慧から直接聞くのが恐くて。

最後通牒を突きつけられるのが恐くて。

逃げている私はただの意気地無しだ。