彼と私の優先順位

最悪の気分で迎えた週明け。

私の気持ちとは裏腹に快晴だった。



週末泣き続けたせいもあり、顔の状態はひどく……特に目はパンパンに腫れていた。

コンタクトを入れることを躊躇って、眼鏡をかけた。

少しでも明るい気分になるように、真っ白なフレンチノースリーブのシャツをきて、紺色の細いストライプの入ったお気に入りのパンツを穿いた。



慧から今日までに、何度も連絡があったけれど、話す気にはなれなくて全て無視をした。



慧に会社で会うことが辛い。

今は何より慧に会いたくない。

こんな時は部署が違うだけでも幸いだった。



重い身体を引きずって会社へと向かう。

嫌なことは重なるもので。

営業フロアに足を踏み入れた時。

笠井さんに声をかけられた。



「おはよう、紬木さん……って眼鏡珍しいね。
目、どうかしたの?」

「……おはようございます。
ちょっと……調子が悪くて……」



嘘じゃない。

眼鏡と化粧でできる限り誤魔化しているけれど、涙腺はふとした瞬間にゆるむ。



「そう?
大丈夫?
調子が悪いようだったら医務室行ってきなよ?」

「……ありがとうございます」

「そうそう。
俺、もう少ししたら外出するんだけど、不動産部の人が後で契約書持ってきてくれる筈なんだ。
悪いけど、受け取ったら本部に連絡してくれない?」