彼と私の優先順位

巴ちゃんの挨拶がわりの抱擁に最初は驚いたけれど、最近では慣れてきている。

お人形もビックリするくらいの大きな瞳に赤い唇がとても印象的な巴ちゃんに憧れている男性はとても多い。



「結奈ちゃんは本当に可愛いから、心配。
変な男にひっかからないでよ?
同期も含めて、ね。
もう柘植なんて朝から鬱陶しかったのよ、今日は結奈ちゃんが参加するって」

綺麗に整えられた眉をひそめて、巴ちゃんが離れた座敷に座る幹事の柘植くんを軽く睨む。



「巴ちゃん、柘植くんと同じお店だもんね」

千恵ちゃんが納得したように返事をする。

「そうよ。
でも柘植はダメ。
あの酒グセの悪さは最悪よ。
結奈ちゃんにはもっと素敵な男子がいいわ」

キッパリ言い切る巴ちゃん。

その可愛らしい外見からは想像できないくらい巴ちゃんは男前な性格をしている。



そして何故か私のことを妹のように心配してくれている。

巴ちゃん曰く、放っておけないそうで。

私は巴ちゃんや千恵ちゃんがいてくれたから、楽しい社会人生活を送れている。



「そういえば巴ちゃん、彼氏と仲良くしている?」

運ばれてきたフライドポテトを食べながら千恵ちゃんが尋ねる。