これが私の死んだ理由です。



撫子が私の左胸に裁ちバサミを突き立てた後のことは、憶測でしかありませんが、多分、裁ちバサミを抜いて、私の右わき腹を思いっきり叩いたスコップで、裁ちバサミと一緒に私をここに埋めたんだと思います。



でも、撫子は知りません。私がこうして裁ちバサミで穴を掘り返し、地上に立っていることを。



確かに撫子は私の左胸に裁ちバサミを突き刺しました。でも、私はこうして立っています。



撫子は、おそらく読者の大半も知らないのでしょう＿＿＿＿＿