こんな状況だと期待してしまう。 朝倉君は、あたしみたいにショボい女に興味ないなんて分かっているんだけど…… そんなあたしに、朝倉君はゆっくり手を伸ばす。 大きくて男らしい手。 その手はそっとあたしの頰に触れ、触れた部分が焦げそうに熱を持つ。 思わず身を固くしたあたしに、 「大丈夫だから」 朝倉君は静かに告げる。 「大丈夫だから……僕を見て?」 「駄目だよ。 今日の朝倉君……すごくかっこいいから」