その名前を聞いた瞬間、胸がどきんとする。 圭吾さんには悪いけど、朝倉君と話したいなんて思ってしまう。 きっと、あたしは真っ赤な顔をしていた。 だから圭吾さんは面白そうに笑い、 「マジで顔に出やすいんだな」 なんて言う。 それで、さらに真っ赤になってしまって。 圭吾さんになんて言葉を返したらいいのか分からなくなった。 だって、圭吾さんは朝倉君の味方だから。 朝倉君のことを考えるだけで胸が震えて、顔がにやついて、身体中が甘い音を立てるんだ。