ダサ倉君に焦がれたい







「それにしても圭吾さん、sandは大躍進ですね!」



ハートの目の女子たちに、



「まあな。俺様がいるからな」



KEIは自慢げに言う。

だが、



「圭吾さんはブサ面だし、一番足引っ張ってるんでしょ?」



なんて章司君に言われて。

KEIはうるせぇなと笑っていた。





なんとなくKEIは取っつきにくい性格かと思っていたけど、章司君たちと話している彼は意外と普通で。

そして、ブサ面と貶されても笑っている、心の広い人なのかもしれない。

ダサ倉とか言うから敵対心を持ってしまったけど、いい人なのだろう。

そんなことを思っているあたしの横で、やっぱり朝倉君は無言だった。

そんな朝倉君をちらりと見る。




みんな、朝倉君のことは、ただのダサ倉君としか思っていないようで。

朝倉君がSUだと知ったら、ひっくり返るだろうなんて思った。