ダサ倉君に焦がれたい







振り返ると、あたしの後ろにはいつもの個性的な朝倉君がいて。

その分厚い眼鏡で表情なんて分からないけど、



「つばさちゃん、お久しぶりです」



なんて言ってくれる。

そんないつも通りの朝倉君にホッとした。





朝倉君がSUってことは、あたしと朝倉君だけの秘密でいいんだ。

だって、SUだってバレたら、朝倉君はモテモテになってしまうから。

だけど、今は二人だけの秘密じゃない。

だってここにいるのは……






「圭吾君。なんでここに?」



そう聞く朝倉君に、



「なんでって、可愛い後輩章司に呼ばれたからだろ」



KEIは嫌そうに朝倉君に言う。

そして彼は続ける。




「ダサ倉がバーベキューなんてなぁ……」






そんなKEIの反応に、ちくりとする。





KEIは朝倉君と仲良しだと思っていた。

だけど実は、KEIだって……





KEIの言葉に、女子二人も笑っていた。

やっぱり朝倉君を見るとこんな反応をしてしまうんだ。

愕然としたが、



「圭吾さん。

朝倉君を貶すなら、圭吾さんでも許しませんよ」



章司君は言う。

そんな章司君がまたまたかっこいいなんて思ってしまった。

正義のヒーローみたいで、人としてかっこいいんだ。