ダサ倉君に焦がれたい







無様に座り込むあたしと、それを見下ろす朝倉君。

ドキドキして、そしてキュンキュンして。

白馬に乗った王子様とは、朝倉君のことなんだ。



それに……

直視出来ないよ、その格好。

だって、ライブやテレビで見たSUそのものなんだもん。






頭が真っ白になっているあたしに、



「もう……放っておけないな、三谷さんって」



朝倉君が静かに告げる。





あたしの胸を打ち震わす凛とした声。

だけど、かすかに掠れた甘い声だった。





そして、朝倉君はあたしの前にしゃがみ込んでそっと髪に触れる。

優しくて、くすぐったくて。

そしてホッとして。

思わず笑ってしまった。

そんなあたしを見て、朝倉君もふっと笑う。

真っ赤な顔を上げると、朝倉君の綺麗な瞳と視線がぶつかって。

さらに顔に血が上った。






あぁ……やっぱり朝倉君が好き。

大好きなんだ。