ダサ倉君に焦がれたい






「友達ごときが調子こくな」




勘違い男はますます激怒する。

あたしを抱く手を離し……

あたしが胸を焦がす朝倉君に掴みかかった……。





その手の隙間から見えた。

勘違い男の向こう側にいる彼が。






長めの髪をスタイリッシュにセットして、お洒落なモッズコートに細身のパンツを穿いていた。

首元にはシンプルなネックレス。

親指と中指には指輪。





そして……




そのサングラスを取る。

彼はぞっとするような綺麗な顔で、勘違い男を見て楽しそうに笑った。