すばるくんは優しくあたしの手を握った。

それだけで、手から温度が上がって沸騰してしまいそう。

あやしはやっぱり、すばるくんから離れられない。





「僕も、つばさちゃんと一緒に大学卒業したいよ」




その言葉が嬉しい。




「僕の憧れのボーカリストは、多忙なバンド活動の中、大学をストレートで卒業してるんだ。

だから僕も頑張らなきゃ」





そうなんだ。

そんな人がいるんだね。

すばるくんも絶対に大丈夫だよ。





「頑張ろうね」




あたしの言葉に、すばるくんは嬉しそうな笑みをくれた。

あたしの大好きな優しい笑顔だった。