ダサ倉君に焦がれたい






すばるくんは洵さんに嫉妬してくれたものの、やっぱり浮かない顔をしていて。

あたしが来てしまったことがいけなかったのだろうか。

それとも、本当に気持ちがなくなってしまったのだろうか。

考えれば考えるほど怖くなってしまう。

醜くすがりついても、すばるくんとは別れたくないと思ってしまうのだった。




……そうだよね。

一週間も連絡が来なかったんだ。

一週間も連絡しないって普通……






「急に来て……ごめん」




振り絞ったあたしの声は、震えていた。

声だけじゃない、全身が震えている。

そして、胸がズキズキと痛んだ。





すばるくんはそんなあたしを、真顔で見つめる。

整った綺麗な顔だけど、あたしの大好きな顔だけど、今はその瞳をしっかり見られなかった。

その瞳であたしを睨んで、別れようなんて言われたら……

そんな妄想ばかりが頭をよぎる。