ダサ倉君に焦がれたい








振り向いた先には大好きなすばるくんがいた。

黒いシャツに、ベージュのスキニーパンツ。

髪はかっこよくワックスで散らしてあって。

あたしの大好きな、かっこいい版すばるくんだ。





久しぶりにすばるくんを見て、頰が緩みそうになったが……

すばるくんは刺すような目であたしを見ている。

その視線が、あたしの心まで突き刺した。





なんでいるの?

その言葉自体、快いものではない。

そして、この敵意に満ちた視線。

すばるくん、もしかして……





胸が痛む。

全身が震える。

せっかくすばるくんに会えたのに、もしかしてお終いなのかな。

すばるくんはもう、あたしのことを好きではないのかな。