「あいつ、笑われても学校に来続けたんだろ?
それなのに、今さら退学とかなぁ……」
「これが、俺たちが馬鹿にしてしまったことの、せめてもの償いだ」
今さら調子がいいんじゃない?
綺麗事言わないでよ。
そう思うけど、素直に嬉しくてにやけてしまった。
あたしだけじゃない。
すばるくんの帰りを待っている人は、たくさんいるんだ!
そんなあたしに、章司君は聞く。
「最近、すばると連絡取ってるの?」
「ううん……忙しいだろうから」
そう答えて愕然とした。
ここ一週間ほど音信不通だ。
……そう、すばるくんが教室でライブをした、あの日から。



