ダサ倉君に焦がれたい





「……そうですよね。

つばさちゃんに、これ以上迷惑をかけられません」




ぽつりとすばるくんが言う。

そんなすばるくんを驚いて見る。





すばるくん、なに言ってるの?

あたし、何も迷惑なんてかけられていないよ。

むしろ、嬉しいんだよ。

こうやってすばるくんと付き合えて。







それなのに、すばるくんは身を捩ってあたしの前に立つ。

まるで、あたしを庇ってくれるかのように。




こんな時なのに、すばるくんの香りにクラクラしてしまう。

少しだけ身体がぶつかり、きゅんという。

あたし、こんなにもすばるくんが好きなんだ。