「すばるくんは授業を受けていたけど…… どこか行きました」 そう告げるのがやっとだ。 あたしが逃げるように教室を出てきたなんて言えるはずがない。 あたしの言葉を聞き、そうかと残念そうな博明さん。 「この辺りに用事があって通りかかったから、久しぶりにすばると食事に行こうと思ってたんだけどなぁ」 テンションが下がっていたあたしだけど、博明さんの言葉を聞いて嬉しかった。 すばるくん、メンバーと和解したんだと思って。 博明さんはちらっとあたしの後ろを見て、楽しそうにあたしに告げる。