いつもは明るく快活な圭吾さんだが、今日は冷静でテンションが低い。
まるで、すばるくんの様子を伺っているようだ。
そして、HIROさんとJUNさんは無言ですばるくんを見ていた。
気まずい沈黙が続く。
みんなはすばるくんが大切なんて言うけど、これじゃ雰囲気も悪いままだよ。
あたし……何か出来ないかな。
必死で考えた。
でも、考えても考えても何も思い浮かばない。
ただ、あたしの口は言葉を発していた。
「すごくかっこいいし、感動した。
世の中にはこんなすごい人たちがいるんだと思って」
すばるくんだけじゃない。
四人の視線を痛いほど感じた。
「あたしはもっと聴きたい。
もっと感じたい。
sandのファンになっちゃったよ」
だから、やめないで欲しい。
三人に囲まれて歌うすばるくん、すごく楽しそうに見えたんだよ。
そんなすばるくんを見て、あたしまで楽しくなるんだ。



