「つばさちゃん。

何だか長引きそうだから、塚原君と帰ってて」




すばるくんは申し訳なさそうにあたしに言う。

そんな顔で笑わないでほしい。

あたしの胸がまたまた痛む。





だけど……





「つばさちゃん、お守りありがとう」




すばるくんは、太陽みたいな笑顔であたしに言う。

その笑顔を見ると、少しだけ気分が晴れる。

あたしのお守りで、すばるくんは少しでも元気になれたのかなと思って。

そして……その汗ばんだジーンズには、小さなお守りストラップが付いていた。

それを見て、またまた泣きそうになる。