そんな中、
「圭吾!どこ行ってんだよ!!」
こっちに近付いてくる二人組。
よく見ると、sandのベーシストJUNとドラマーのHIROだ。
テレビやライブでしか会ったことのない彼らに、やっぱりドキドキしてしまう。
だけど、感動している場合じゃなかった。
「あー。悪い、お前ら。今戻る」
圭吾さんはダルそうにあたしたちに背を向けたが……
「SUも早く戻りなよ」
HIROはぴしゃりと言い放って背を向けた。
テレビで見るような和気藹々な雰囲気ではなかった。
むしろ、ピリピリした空気のような……
しかも、HIROはすばるくんをSUと呼んだ。
それもやたら引っかかる。



