「朝倉君がSUとはね。
それは俺が勝てる訳ないよね」
章司君はため息混じりにそう言って、
「……ごめん」
あたしは謝る。
ごめんね、章司君。
すばるくんのこと、黙っていて。
章司君をいいように使ってしまって。
そして、章司君の気持ちに応えられなくて。
「ごめんとか言われると悲しいんだけど。
でもまぁ、これからも友達としてよろしくね」
章司君は最後までいい人だった。
そんな章司君の様子に、涙まで出そうになった。
もし、すばるくんがSUじゃなかったら、あたしは章司君を好きになっていたの？
……それは違うと思う。
だけど……
SUだから余計に好きになったのは確か。
だって、あたしの胸を突き動かして止まないんだから。
