ダサ倉君に焦がれたい









章司君はあたしにジュースを買ってくれて、それをひと気のない木陰で飲んだ。

すでにステージでは次のライブが始まっていて、アーティストと客の熱気が伝わってきた。

冷たいジュースは熱くなったあたしの体を冷やしてくれて、やっと気分がすっきりしてくる。





「SUが気付いてくれなかったら、つばさ酸欠と熱中症で倒れてたよね」




章司君は心配そうに言った。




そうだよ、すばるくんが助けてくれたんだ。

その事実にじーんとしているあたしの耳に……





「あ!章司とつばさちゃん!」




聞き覚えのある声が飛び込んできた。