「ちょっと待ってくれ」 寝間着を持った父さんがリビングのドアを開けて、威風堂々と登場する。 その立ち居振舞いは貫禄があり、さすがこの家の主だと、拍手で迎えたくなるものだった。 そうだ。 こんなのおかしい。 間違ってる。 最後の頼みの綱である父さんを、声を出さずに応援する。 言ってやれ! ガツンと一発! 椿の太々しさでも、女性陣のお気楽さでも、なんでもいいから決めてくれ!