「だから、誰かを道連れにしようと思った。一人で堕ちていくなんて嫌だった。
だから外に出た。でも誰も私を気に留めなくて、だけどあなただけは声をかけてきた。
この人だと思った。この人なら一緒に堕ちてくれるって、直感した。
思った通り、あなたはまんまと騙された。後は踏みにじるだけだったのに。だめだね。私にはそんな勇気すらなかった。
だって本当に似てるの。酔っ払いを心配したり、迷子を世話したり、他人の好意を簡単に信じたり。それを疑わないところまで本当にそっくり。
だからかな。そのままじゃ私みたいに全部なくすよって心配になった。あなたに自分を重ねて、あなたには幸せになって欲しいと思った。
だから最後の場所に行こうと思った。
あの日の自分に警告できなかったから、あなたにはしようと思った。
私のことを話した。
あなたは私と同じ道を歩んじゃだめよ。
優しすぎてはだめ。穏やかすぎてはだめ。心配りをしすぎてはだめ。素直過ぎてはだめ。
いまの幸せを信じてはだめ」


