「やっぱり嫌」 空は灰色に染まり、地上には北風が吹きすさび、人間の体温なんか一瞬で奪い去る。 「おい、まだ一歩しか出てないじゃないか?頑張れよ!椿はそんにに弱いのか?うさぎみたいに?」 嫌みっぽくいつかの椿を真似してやる。 「……使い方。違うし」 否定しながら、だけど家へと向けられた足は止まっている。 「ん?そうか?うさぎは寒さにも弱いんだぞ?」 「冬だって外で生きてる」