だったらあんたが堕ちてくれ


今日は何やら家族の視線が生温かかった。

父さんも母さんも。

妹は生温かい視線と共に「良かったね!」なんて肩を叩いてきた。

「よし!図書室行くぞ!」

「何でだよ?あれ、椿さんだろ?柊のこと待ってるんじゃないか?いや、待ってるね。

他にこんなとこに用事なんかないもんな。あんまり待たせてると可哀想だぞ。早く行こうぜ」

いつもはだらだらと遅いくせに、こんな時だけ秀俊は最速で帰宅準備を済ます。

対する俺は現実を受け入れられずに一度しまった教科
書を再び机の上に並べてみたりする。