だったらあんたが堕ちてくれ



※※※

部屋に戻る。

ベッドに寝そべる。

もう一度、大きな月を見上げる。

並行世界。

それはある世界から分岐し、それに並行して存在する別の世界。

つまりそこに存在するのは俺とは異なる俺。

椿に声をかけなかった俺。

椿に追いかけられなかった俺。

椿と同じ屋根の下で暮らすことのない俺。