だったらあんたが堕ちてくれ


腹が膨れたのかコタツの中からチョコを引きずり出して喉を撫でている。

睨む視線に気づいたのかゆったりと、たっぷり時間をかけて、その瞳に俺を映し出す。

息を吸って胸が膨らむ。

大きくはないけど、服の上からでもその形の良さが分かる。

口を開く。

薄いけど水分をたっぷり含んだ桃色の唇。

そうして発せられた声はどこまでも低く、暗く、冷たく、俺の脳に刻み込まれた。

「私はあんたと心中する。絶対に逃がさない。落ちて。沈んで。肩を寄せ合って。眠りましょう」