取り留めもなく、ただ流れに任せて、空想を広げる。 宇宙人も、もう一人の自分も、いままでだったら絶対に信じない。 否定して、馬鹿にして、そのうち記憶から消えている。 だけどいまなら、信じてはないけど、断じてそれはないけど、それでももし、本当に自分がもう一人居るならば、いまならそいつと仲良くできる自信がある。 こんな現実、ちっぽけな高校生一人でなんて抱え切れない。 まだ、もう一人の自分の存在の方が現実味があるってもんだ。