「やっと、寝たね」

「疲れてるはずなのに、興奮してたから」

お母さんと顔を見合わせて、ふふふと笑う。


リビングの横、千春の部屋を借りて、子ども達はお昼寝タイム。

「ちーちゃんが、ねんねさせます」と言って張り切っていた千春も、一緒に眠ってしまった。


「懐かしいね、このお布団。私も使ってたし、千春も使ってたよね」

リビングからも見える三人の寝顔にまた、笑みがこぼれる。

「そうね。これをまた使う日が来るなんてね」

双子のお昼寝タイムにのんびりとお茶を飲みながら、お母さんと向き合って話すことも増えた。


「今が一番幸せかも知れない」

お母さんがそう言って笑った。

「私も、今が一番幸せかも」

私も笑う。

「千春が生まれてから、ずっとあなたを後回しにしていてごめんね」

「ううん、いいの。だって今の私は、お母さんを独り占めしているでしょう?」

「そうそう、美冬は千春のお昼寝中によく言ってったっけ、ママひとりじめって」