この前の田神社長に同行したパーティーでの出来事も、パーティー会場ではなかったらどうなっていたか分からない。

同行者の務めとして足を引っ張らない様にしなければという緊張感があって良かったと思う中で、恐怖心を克服しなければいけないと思う気持ちもある。

その為と言えば可笑しいけれど、


「したい」


顔を変えるために美容整形を。

整形をしてどこにでもいるような地味な女性へと変わりたい。

かと言って両親の気持ちを考えるとピアスすら開けたいと思わない私。

日本人らしい黒髪に憧れても髪染めすら出来なかった私だからそれは到底叶わない夢。

そんな私が何故嫌でも目立つ今の会社の秘書室勤務をしているかと言えばそれは私の要望を飲んでくれた会社だったからだ。

大学で進路に迷っていた私に准教授の先生に進め、何となく送った書類が選考を通過し面接が行われたあの日。