璃夢「……やだ…。弱そうって言ったことを取り消しさせて、自分は愚か者ですって認めさせないと気が済みません」


だから早く起きてよ?私の蹴りで気を失ってるのならそれはそれで別にいいけどさ、ケジメって大事なんじゃないの?

そんなことを思いながら立ち上がり、足で弱っちいヤンキーの体をちょいちょいと蹴ってみる。


璃夢「…………ねぇ、起きてって」


それでも起きる気配がないので強めに蹴ってみるが起きる様子は全くない。

うわぁ、この行き場のない怒りはどうしたらいい訳?どう責任取るわけ?腹立つ…


大翔「はぁ……だったら大和とスパーリングしていいから、今日はこれぐらいにしとけ」


スパーリング?

《☆ スパーリングとは 格闘技に於ける実戦形式や試合形式またはそれに近い形の練習のこと ☆》


璃夢「スパーリング!大和さんとやりたいです!」


「ぐえッ!」


私は倒れているヤンキーの上を踏んづけて大翔さんの元へと駆け寄った。


大翔「そうかそうか。個別指導なしにしてやるから理事長室行くぞ」


璃夢「はい!」


大翔「俺まだやる事あるから先行っとけ」


璃夢「そうですか?じゃあ先行って大和さんにスパーリングしてもらいます!」


ガラガラッ!

そしてカバンを持った私は教室を出て理事長室に向かった