璃夢「すぅ…はぁ………すぅ…はぁ…」


新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込むように深呼吸をし、心臓を落ち着かせた。

ふぅ…とりあえず私を閉じ込めようとした人たちを探そうかな?

同じ目にあってもらうか、それなりの罰を受けてもらわないとね


璃夢「ふふふっ」


そして私は犯人を探す旅に出かけた

と言っても顔を見た訳でもないし…声を聞いただけで分かるほど頭良くないからなぁ…


翼「ん?璃夢!」


するとテント立てをしていた翼が私に声をかけた


翼「お前、ラインカー取りに行ったんじゃないのか?」


あれ、ラインカーって言うんだね!知らなかった


璃夢「そうなんだけど、それより大事なことが見つかってさ」


翼「?なんか怒ってるか?」


璃夢「えっ?そんなふうにみえる?」


翼「な、なんか笑顔が黒いっていうか…」


璃夢「気の所為だよ。ちょっと報復しに行くだけだから」


翼「なんかあったんだな!?」


そう話しながら歩いてると


「おい!どうすんだよ!もしアイツがホントに野垂れ死んだら!」

「んなに心配することねぇよ!死んだら死んだ!それだけだ!」

「俺、殺人なんかしたくねぇよ!」

「誰が殺したかなんて分かるわけねぇだろ!アイツはイジメで精神崩壊して自殺した!いいじゃねぇかよ!」


なんか物騒な会話が聞こえた。しかも【野垂れ死ぬ】って単語はさっき聞いたばっかりだから…

きっとこの会話をしてる人達が私を閉じ込めようとしたんだね?

チラッと声が聞こえた方を見てみると、あの三人組がいた


えぇ!学校来てたの!?それのほうが驚きだね!


翼「お、アイツら学校きてんじゃん。どーする?」


璃夢「ん?そんなの決まってるよね?お世話になった数々のことを詫びてもらわなきゃ」


翼「……アイツらにキレてんだな。語彙力上がりすぎだろ…」


そして三人組のところに向かおうとすると二年の先輩が現れた


璃夢「なんだろ?」


翼「遠くて何話してんのか分かんねぇー」


さっきは大声で話してたから聞こえたんだけど、今は会話程度の声の大きさらしいから聞こえない

というか、大きな声で『閉じ込めた』とか『野垂れ死ぬ』とか『人殺し』とか言ってたんだよ…?

バカだね。

《璃夢に言われちゃおしまいだ》