龍虎「………はぁ…つまらない嘘を……。まぁいい……今はもう何も言わない」


納得は全くしていなさそうだったが、もう聞かないでくれるようだ。

………気遣ってくれるし、悪い人ではないと思うな…。


龍虎「で?何処に行くんだ」


どこに?とりあえず逃げるために体育館から出てきただけだったけど……あっ!


璃夢「理事長室です!」


完全に忘れてたよ!荘司さんに渡された紙に分かりやすく丁寧に書いてあったって言うのに。


龍虎「送ってく」


璃夢「えっ?……送って下さるんですか?」


思考が停止して、同じことを意味もなく繰り返してしまった。ちょっと信じられなくて。


龍虎「そうだ」


えぇ!?なんかこのまま一緒にいるとボロが出そうで嫌だな…でも断るのは失礼になるし……