時雨「璃夢ってやっぱり少し抜けてるよね」


急に話題が変わったので私のアタマはフル回転だ。

抜けてる?え、なにが?………え、もしかして抜け毛的なこと!?


璃夢「ちゃ、ちゃんと髪の毛はあるよ?もしかして何本か抜けてる!?」


頭にハゲができてるってことなのかな?確かにおじいちゃんは髪の毛なしのつるつるだったけど…それって遺伝するのかな?私も将来つるつるぱーになっちゃうのかな!?それが今もう現れてる!?


時雨「へっ?」


璃夢「えっ?」


雪「………ふぁ」


頭の中でおハゲについて考えていると、時雨はぽかんとした表情をし、日向くんは呆れたような表情をしたあと欠伸をした。


時雨「ぷっ……はははははっ!璃夢ってやっぱりバカ!ホントにバカ!雪と変わんないくらいバカ!」


すると何故か時雨はお腹を抱えて笑い始めた。


璃夢「ちょ!バカって言い過ぎ!」


雪「おい俺と変わんないくらいってどういう意味だ?」


さすがにバカと言い過ぎ何がして私は突っ込んだ。そして日向くんも突っ込んだ。


時雨「でも雪、私と比べたらバカじゃん?」


目に溜まった涙を拭いながらそう答える時雨。

涙が出るほど面白かった、のかな?私真面目に言ったつもりだったんだけど…というか元はと言えば時雨が変な事言うからだからね?


雪「学力は、だろ?」


ふたりの会話を聞いていると新たな情報が出てきた。

えっ?日向くんって頭悪いの?


雪「………なんだよ その意外って顔」


驚いているのが顔に出ていたのか、日向くんは少し面白くなさそうな顔をしてそう言ってきた。


璃夢「いや、だって日向くんって頭良さそうな感じするし……」


時雨「コイツの学力はもうヤバい…壊滅的!」


え、カイメツテキってなんか凄そう!悪いの最大に悪いみたいなことだよね!


雪「……そんなには酷くない。ただ勉強してないだけだ」


時雨「そうだっけ?私との賭けに負けたくなくて猛勉強して負けたのはどこの誰だっけ?
しかも、勉強したにも関わらず勉強する前と点数が変わらなかったんじゃなかった?」


雪「……うるせぇな。勉強した場所が出なかっただけだ。山勘当たったくらいでいきがるな」


なんだか空気が悪くなってきた。もしかしたらいつもの兄弟喧嘩とかだったりするのかもしれないけどっ、何か言わないと!


璃夢「だ、大丈夫です!僕の学力も凄いですから!」