女の子「そんなことないと思うけどな?…あっ!来た来た!お─────────いっ!雪〜!」
お友達が来たのだろう、私の後ろの方に向かって手を振る女の子。
お友達はユキちゃんっていうの?可愛い名前だな。なんて振り返って固まる。
雪「ったく…お前が買い物に付き合えって言ったから待ってたっつーのにナンパされたから迎えに来いって意味が………………なっ!な、なんで魁がココに!?」
璃夢「ひ、日向くん!?」
そういえば日向くんの下の名前雪くんだ!え、この女の子のお友達って日向くんだったってこと!?
雪「お前、休日まで俺にタイマン申し込みに来たのか?」
璃夢「ち、違いますよ!」
行こうと思ってたけど!うわぁああ、よかった!サラシ巻いてきて!
雪「………っ!まさかコイツをナンパしたのってお前!?」
そう言われ、日向くんの表情はさっきよりも険しいものになった。
えぇ!?変な誤解が生まれた!?もうやだぁ!会うたびタイマン申し込めるような空気じゃなくなるよ!
約束の時間待たされ、友達からナンパされたから迎えに来てと言われ、来てみれば学校でタイマンを迫ってくる人がナンパしてきた人だったなんて最悪だよね!
雪「お前趣味悪いすぎるだろ?!」
って!そこ!?
女の子「おいコラァ!趣味悪いってどういう意味だボケェ!」
うえぇ!?今のってこの子から出た声!?女の子からこんなに低い声が出るんだね!?すごい!
雪「お前は女じゃねえだろ!」
へっ?はっ?ほっ?
この数秒の中で出てきた情報が多すぎてもう頭が回らなくなってきた。


