璃夢「よしっ!できた〜!」


さっき大和さんに口で伝えたことをもう一度書き、さらにこうした方がいいと言うことを書いていく。

うーん、こんなもんかな?大体かけたと思うけど……まぁ分からなかったら便利な機械で調べてくれるよね!きっと!


大翔「おっ、かけたか?」


璃夢「あ、はい!もし分からないことがあったら調べてもらうか、電話してください」


大和「おぉ!さんきゅー!」


そう言って私は紙を大和さんに渡した。

ふぅ、これで私の仕事はお終い!後は今日の献立だけ考えないとね!


大翔「んじゃ璃夢、カバンとったら帰るぞ」


璃夢「はい!」


大和「じゃあ俺は大翔が帰ってくるまで仕事するかね〜」


大翔「は?俺は帰ってこねぇぞ?」


大和「はぁ!?定時でもないのに帰るのかよ!?」


大翔「俺らこれからデートだぜ?邪魔すんなよー」


何やらふざけたことを言っている大翔さんは私の肩に腕を回して扉の方へと歩いていく。


璃夢「なんですかでーとって?」


大翔「あぁ?デートも知らねぇのかよ。お前ほんとに花の女子高生?」


璃夢「花の男子高校生です〜」


女子高生じゃないから知らなくても問題ないもんね!

後ろからまだ大和さんが文句を言っている声が聞こえたが大翔さんは知らん顔して堂々と扉を閉めてしまった。


璃夢「あの〜……図々しいことお願いしていいですか…?」


大翔「おっ、奇遇だな。俺も頼み事があったんだ」


璃夢「………やっぱりいいです。」


私がここでお願いごとしたら絶対に大翔さんのお願いも聞かないといけなくなっちゃうじゃん。………なんか嫌なんだけど。


大翔「あ?生意気言うんじゃねぇぞ?」


そのまま肩に回してた腕を首の前まで持ってきて首を軽く締めてくる。


璃夢「ちょっ!学生相手に何するんですか!」


大翔「学生関係ねぇだろ。言う事聞かねぇ奴は力技。覚えとけー?」


璃夢「もっとためになること教えてください!」


そんな意味のわからない会話をしながら、結局私は大翔さんのお願いごとを聞く羽目になってしまった。

その代わりにスーパーに寄ってもらったので文句は言えないだろう……。