学校に続く通学路には、生徒たちから事件の情報収集をしようとしている何社ものマスコミが待ち構えていた。

けれど、わたしはその人たちを通り抜けながら学校へと向かった。


『インタビューをされても一切答えないように。もちろん、私がこう言ったことも決して話してはいけません。』

山崎先生から言いつけられている2年A組の生徒達は、カメラやインタビューされている他のクラスの生徒の様子が気になりながら素通りをしていた。


少しして通学路の側を数台のパトカーが、けたたましいサイレンを鳴らしながら通り過ぎていった。

また何かあったに違いない。

生徒から話を聞き出そうとしていたマスコミは、インタビューを途中でやめると、パトカーを急いで追いかけていった。