「捜査の妨げになってはいけないので、このことはSNSにはあげないように。そして報道記者にインタビューをされても一切何も答えないように。もちろん、私がこう言ったことも決して話してはいけません。では、次の指示があるまで全員教室で待機しておくように、以上」


本当に捜査のためなの?
この先生が言うと、隠蔽とか責任逃れを考えているようにしか聞こえてこない。


教室を出ようとした山崎先生は

「桜木さん、少しいいですか? 」

とほのかに手招きをして廊下に出た。


「え……、はいっ」


突然に呼ばれて驚いたほのかは小さな声で返事をすると、何度か机にぶつかりながら先生を追いかけて廊下へと出て行った。