ほのかの体から吹き出して出来た血溜まりの中を、腰を抜かして立つこともできない潤子が這うように動いていた。

その先にはほのかの頭が転がっている。

でも、あいつの方が速かった。

首なし坊主は潤子を追い抜かす時、要らなくなったモノを、血溜まりにバシャッと落として潤子の顔に血を浴びせた。

それを見た瞬間、「ひゃあ、山崎先生っ」と叫んだ潤子は気を失ったみたいでうつ伏せのまま動かなくなった。

そして、雨がピタリと止んだ。