「あんた何を言っているの? 落ち込むってなに? 」


奈穂実の母親、そして潤子の顔までがどんどんと青ざめていく。
その様子がおかしくて、わたしは吹き出して笑いそうになるのをどうにか堪えた。


「それに。あんたさっきから、……誰と話しているの? 」

「……え? 」


「天野美晴は24年前に死んでいるのよ」