『もしもし、環奈?今、マンションの前に着いたんやけど…』

『ありがとう。今から下りるね』


夜逃げ…じゃないけど。


あたしは深夜に、4ヶ月暮らしたマンションの部屋を出た。



「ごめんね、こんな時間に…」

「ええよっ。明日、仕事休みやし!」


迎えにきてくれた大和くんの車に乗り込む。


「まさか今日言って、今日辞められるとは思ってなかったよ」